復興!第34回大船渡市産業まつり

11月25日、26日 大船渡市民体育館を会場に震災後初の産業まつりが行われました。2日間で2万人以上が訪れる大盛況ぶりでした。

三陸復興推進機構、ものづくりサテライトの方々にもご協力頂き岩手大ブースも展示いたしました。

岩大ブースにお立ち寄り頂いた皆様どうもありがとうございました。

 

岡目八目(碁石海岸)

碁石浜と拾った石

 粒を揃えて碁石として献上したといわれている碁石海岸は,大船渡市の末崎(まっさき)半島の南端にあります。
 半島の先端が碁石岬で,その手前に「碁石浜」があり,碁石に似た黒く丸い石が敷き詰められています。
 この石は,中生代白亜紀(1億3千万年前)に海底に堆積した泥が硬い岩(頁岩)になり,地殻の変動で地上に現れ,風化して砕け,波にもまれて丸い石ころになったものです。

雷岩(右の岩)

 碁石岬の太平洋側は,海食地形になっており,高さ30メートルほどの崖が形成されています。
 レストハウス駐車場から松林に囲まれた遊歩道を通って海岸に進むと,「雷岩」に出ます。この雷岩の海面付近には洞穴ができており,波が打ち寄せると大きな音がするので,「雷岩」と名付けられました。

乱曝谷


 
 雷岩に挟まれた水路は,乱曝谷(らんぼうや)と呼ばれています。海が荒れると激しい波が打ち寄せ,砕け散った波が島を覆い,自然の猛威を目の当たりにすることができるとのことです(案内板から)。
 反対側から見ると,地層のつながりや傾きが見られます。
 
 海岸のさらに北側には,洞穴のある穴通磯(あなとおしいそ)があり,震災前は小型観光遊覧船で穴をくぐることができましたが,今は観光遊覧船は休業中です。
 
 レストハウスの近辺には「世界の椿館」や「大船渡市立博物館」があり,時間があれば寄ってみたい所です。
 
大船渡市立博物館→http://www.city.ofunato.iwate.jp/www/contents/1116565865093/index.html
世界の椿館→http://www.city.ofunato.iwate.jp/www/contents/1341204018763/index.html
 

湾口防波堤工事中の大船渡湾

初夏の五葉山登頂記

 先々週の土曜日の6月1日,釜石サテライトの勇士4人(ほぼ年配者)が五葉山を制覇しました。
 先日の三浦雄一郎氏のエベレスト登頂に続く快挙です。

釜石市教育センターから見た五葉山(左側の高くなだらかな山)

 五葉山は,なだらかな稜線が特徴の山で,釜石市内からも見え,3月まで釜石サテライトがあった釜石市教育センターからが一番よく見えていました(釜石サテライトが平田地区に移転してからは,山や川,空の様子を見ることが少なくなってしまいました。)。
 
 さて,釜石サテライト勇士4人は,日ごろの運動不足の解消,日夜励んだトレーニングの成果検証,買いそろえた道具の活用,山がそこにあるからなど,それぞれの思わくで五葉山に挑戦することになりました。
 

登山口で記念撮影

 登山口は,経験者の推薦で,赤坂峠になりました。
 集合場所の釜石サテライト近辺はやませの霧で寒かったのですが,ここから上は,初夏の晴天でした。
 この赤坂峠コースは,初心者向けの一番短いコースということですが,この言葉が後のち,ハイキング気分で参加した1勇士に悲劇をもたらします。

登山開始

 10時ごろに登山を開始しました。
 さわやかな風とやわらかい日差しが足を軽やかに運んでくれます。しかし,ハイキング気分の1勇士は,ハイペースで先頭を歩き,2合目ですでにバテバテになってしまいました。
 木々の葉っぱもまだ生い茂っていないため,所どころで視野が開け,大船渡湾やふもとの大船渡市日頃市(ひごろいち)町,五葉湖が見渡せました。
 3合目は,「賽の河原」という名前のついている広場で,恐山を思わせる風景です。ここは,花崗岩が風化してマサ(真砂)とよばれる砂状になったところです。

登山口の案内図

登山道入口

まだまだ先は長い

1合目手前の眺め(日頃市町と五葉湖)

賽の河原(3合目)

またまた見晴らしが

4合目からの難所

 4合目から勾配が少しきつくなってきて,ハイキング気分ではなくなってしまいました。
 膝ぐらいの高さの岩を乗り越えなければならないところが多くなり,「よっこらしょ,どっこいしょ」の掛け声や次の標識までの「まだか,まだか」が自然に出てきます。
 「○合目」の標識でその都度一休みしました。
 シャクナゲ荘の赤い屋根が見えると9合目。おいしい湧き水を飲んで,あと1合だけです。

4合目の畳石

10分ほど休憩し5合目へ

5合目の登山道

6合目で一休み

7合目でも一休み

シャクナゲ(7合目)

山ツツジ(7合目)

ヒバ林(8合目)

9合目(赤い屋根はシャクナゲ荘)

さて,頂上

 山頂に近づくと樹林がなくなり,視野が開けます。日枝神社の鳥居が見え,山頂到着と勘違いし,浮かれた勇士達がいました。
 神社の鳥居周辺で休憩している人たちをうらやましがりながら,本当の山頂を目指します。
 15分ぐらいして山頂到着です(記念撮影)。時刻はすでに午後1時になっていました。
 さて,これから戻って日枝神社で休憩するか,日の出岩まで挑戦するか人生の分かれ道でしたが,ここまで来たからには,奇岩霊岩を見ないのはもったいないので,さらに10分進みました。
 原生林をかいくぐって歩くと,まさに「奇岩」が目の前に現れました。
 陰に回ると岩に登れるようになっていました。すると,見晴らしの良いところに出ました。
 遠くの山や海を見ると,気力が戻ってきます。

もうすぐ頂上?

黒岩(日枝神社から)

ここが山頂

山頂の原生林

「日の出岩」出現

日の出岩に登り,元気はつらつ

山頂カメラマン

大船渡湾

遠くに早池峰山

さあ下山

 日の出岩の前でようやく昼食です。おにぎりやサンドイッチ,弁当を,疲れをいやすようにもくもくと食べました。
 下山開始は,1時45分ごろでした。登って来た道を帰ります。
 太ももがケイレンしそうになってきた勇士がでてきました。気遣いながらゆっくり下山しました。
 花崗岩が畳のように敷かれたようになっている4合目に,人目を気にせず草を食べているシカがいました。
 ここからは,緩やかに下っていきますので,もう安心です。
 登山口到着が3時45分でしたので,下山は2時間で済みました。

下山中

シカと遭遇

下山記念

 ハイペースで飛ばした勇士は,その後しばらく筋肉痛がひどかったようです。
 日ごろ運動している者にとっては,登りやすい楽しい山でした。
 またどこか登ってみようと思います。ご一緒しましょう。

R45港町コンサート

 日曜日の21日に,「第15回ルート45港町コンサート」に行ってきました(「かますい」で紹介)。
 当日は,観測史上2番目に遅く雪が積もったあいにくの日でしたが,気仙沼市民会館前の桜はきれいな満開になっていました。

 

 

  第1部は,気仙沼市民吹奏楽団,ぷなと音楽団,かますい(釜石市民吹奏楽団)及び宮古吹奏楽団の各楽団が2曲ずつ披露してくれました。それぞれ得意なジャンルがあるようです。
 かますいは,テンポの効いた『ポップスマーチ「すてきな日々」』とサキソフォンの独奏が聴きどころの『ニュー・シネマ・パラダイス』の2曲で,見学に行った時に練習していた曲でした。

 第2部では,4団体全員の140人ほどが一緒にステージに並び,迫力のある演奏を聴かせてくれました。人数が多いため,ステージ脇の花道まで使用していました。ステージから片足がはみ出た人もいたとのことです。
 第2部の曲目は,
  1.マーチ「シルバー・スピリッツ」
  2.セント・アンソニー・ヴァリエーションズ
  3.ザ・シール・ララバイ(アザラシの子守歌)
  4.序曲「1812年」
の4曲で,3番目の曲は合唱付きでした。団員も合唱に加わっており,きれいなハーモニーをかもし出していました。さすがに音楽家は,声もきれいです。
 プログラムには,「穏やかな海の光景を表現した楽曲で,震災犠牲者への鎮魂を込めて合奏します」と書かれていました。

 アンコールの最後は,定番(テーマソング?)らしく,「港町ブルース」を演奏してくれました。大漁旗も威勢よくなびいていました。

 この演奏会は,三陸縦貫自動車道の早期実現を願って開催されているとのことです。
 先の震災では,国道45号線が至るところで寸断されましたが,自動車道が整備された区間では,地域住民の避難路や緊急物資の輸送道路として利用され,「命の道路」として活躍しました。

 

かますい

 かますい釜石市民吹奏楽団です。
かますいは,昭和53年に発足し,今年で創立35周年になります。

震災で,練習や定期演奏会の会場だった「釜石市民文化会館」が壊れ,楽器や楽譜も流されたため一時活動を停止していましたが,国内外からの支援や励ましの言葉を受け,約7か月後に活動を再開し,定期演奏会や「かまいしの第九」,成人のつどいなどで演奏を行っています。
昨年11月25日に大槌町城山公園体育館で開催された第46回定期演奏会では,復興にかける元気な釜石市民を見ることができました(上写真)。

現在,かますいは,4月21日の日曜日に開催される「第15回ルート45港町コンサート」に向け,旧大松小学校校舎で日夜練習に励んでいます。
【かますい練習日記→http://blog.livedoor.jp/kamaishi_citywind/

この「ルート45港町コンサート」は,沿岸部の吹奏楽団が一堂に会し,音楽交流の活性化などを目的に長年開催してきたもので,今年は,3年ぶり,震災後初めての開催となります。
第二部では,参加4団体約120人による合同演奏があり,迫力ある音楽が聴けると思います。
花見を兼ね,行ってみませんか。

会場は,気仙沼市民会館です(午後2時開演,入場料500円)。
【気仙沼市民吹奏楽団公式ブログ→http://wind.ap.teacup.com/kesennuma/

(かますい練習日記から借用)