はまゆりパン(仮称)

11月26日火曜日に釜石市内のホテルで,「釜石はまゆりプロジェクト現地進捗報告会」が開催され,「はまゆりパン(仮称です)」の試食会がありました。
この報告会は,釜石市と北里大学感染制御研究機構釜石研究所が進めている釜石市の花「ハマユリ」(当ブログ参照)由来の酵母を活用し,地元企業の新商品開発等を促進するための取組「釜石はまゆりプロジェクト」を広く知っていただくために開催したものです。

はまゆりプロジェクトについて説明する笠井部長

はまゆりプロジェクトについて説明する笠井部長

始めに,北里大学釜石研究所の笠井部長から,はまゆりプロジェクトの紹介と,「はまゆり酵母」が釜石の復興の力になってほしいとの希望が述べられました。
続いて,山田湾ベーカリーの堂田店長から,石割桜酵母によるパン作りの事例紹介と,北里大学釜石研究所猪又研究員から,はまゆり酵母の発見までの経過や諸性質の説明,この酵母を活用した新しい地域特産品の開発の可能性について提言がありました。

 

出来上がったパンについて説明する高屋講師

出来上がったパンについて説明する高屋講師

はまゆり酵母を使った試作品は,盛岡にある専門学校盛岡カレッジオブビジネスで講師をしているベーカリー銀河夢の高屋代表が持ち寄りました。
3種類の酵母を使い発酵温度を変えたり,米粉を加えたりして,さまざまな条件で作成したものが提供されました。
もちもち感があったり,香ばしい香りがしたり,味が異なったりしてなかなか優劣は付けられませんでした。
高橋代表は,「はまゆりパン」だけでは購買に結びつかないので,6次産業化するなどPRに結びつく方策が必要だと語っていました。

試作品の「サケパン」がおいしく感じられました。岩手大学との連携も期待できそうです。

サケパン

サケパン

試食したパン片(左からKS6,1a,KN3Y)

試食したパン片(左からKS6,1a,KN3Y)

山田湾ベーカリー店内

山田湾ベーカリー店内

石割桜ビール(福香)

石割桜ビール(福香)

 

じぇじぇじぇ(‘jjj’)part2「北三陸鉄道」編

 6月末の晴れた休日,あまちゃんに会いにロケをやっているという久慈(ドラマでは北三陸市)に行きましたが,すでにロケは終わっていました(じぇじぇじぇ(‘jjj’)から続く)。

三陸鉄道北リアス線のちょっと旅

 ロケ地見学の帰りの臨時バスは,久慈駅(ドラマでは北三陸駅)まで送ってくれました。ここはJR八戸線の久慈駅と三陸鉄道北リアス線の久慈駅が隣り合っています。
 地元岩手県に住んでいますが,三陸鉄道にはまだ乗ったことがなかったので,北リアス線に乗ってみることにしました。

 駅舎内は休日ということもあり,大変混雑していましたが,駅員の方々がてきぱきと対応していました。
 北リアス線は,現在は久慈,田野畑(ドラマ上は畑野)間のみの運行となっています。田野畑までの往復切符(片道960円)をお願いすると,「1日フリー切符(1500円)」を勧めてくれました。

 ホームで待っていると,「お座敷列車北三陸号」が到着しました。お座敷列車(運賃+往復指定席料金600円)は,土曜日と休日に運行しています。
 前日13時までの予約でお座敷列車弁当が食べられます。運行時間は,行きは,久慈発12:36→田野畑着13:25,帰りは,田野畑発13:40→久慈着14:30です。

 乗車した久慈発14:45(田野畑着15:35)の列車は,レトロ列車「さんりくしおさい」でした。

久慈駅舎内の様子(三陸鉄道側)

お得な1日フリー切符

これがお座敷列車「北三陸号」

レトロ列車「さんりくしおさい」

 トンネルの多い三陸鉄道ですが,トンネルの合間合間では太平洋が開けて景観の良い所があり,堀内駅手前の安家大橋付近などで列車が停車してくれました。
 堀内駅から見る漁港には,あまちゃん「おら東京さいぐだ」の週で,夏バッパが東京に旅立つあまちゃんを大漁旗を振りながら応援した浜があります。
 田野畑に到着しました。出発の15:52(久慈着16:40)まで17分の空き時間がありましたので,田野畑駅舎を散策しました。
 三陸鉄道の駅舎には,それぞれ愛称が付けられており,田野畑は「カンパネルラ」になっています。

窓の外は広い太平洋

堀内漁港(夏バッパが大漁旗を振っていた所)

田野畑駅舎「カンパネルラ」

じぇじぇじぇ!こんな所に種市先輩が…

まちなか水族館

 久慈駅の近くに「まちなか水族館」があります。
 以前,石油備蓄基地に「もぐらんぴあ」と言う水族館がありましたが,大震災で津波の被害を受けてしまいました。しかし,サカナくんや多くの方々の支援を受けて,久慈駅前の空き店舗を利用して水族館を継続しています。

道の駅「やませ土風館」

 久慈駅から西の方に,道の駅「やませ土風館」があります。手前物産館が「土の館」,奥の観光交流センターが「風の館」です。
 物産館は,お土産の買い物客で賑わっていました。海産物は,非常に安いようです。
 風の館には,久慈秋まつりで使用する大きな山車が飾られています。
 お腹がすいたので,中のレストランで「漁師投げこみ丼」(漁によって具が変わるとのこと)をいただきました。

道の駅「やませ土風館」

お客さんがいっぱい

風の館の展示室

漁師投げこみ丼

三陸縦貫鉄道

 三陸鉄道(ドラマでは北三陸鉄道)は,昭和59年(1984年)4月(ドラマでは昭和59年6月)に開業した,当時としては初めての第三セクター方式による鉄道です。
 『三陸鉄道物語(菊池弘著,産経新聞盛岡支局発行)』では「海のアルプス鉄道」と表現され,沿岸住民の「90年の悲願」が実を結んだと記されています。明治,大正,昭和の3代にわたる風雪の90年,青森,岩手,宮城3県の海岸線を結ぶ「幻の鉄道」とまで言われた「三陸縦貫鉄道」が1本の線になったのです(レールは2本ですが)。
 明治29年6月の三陸大津波により被災した三陸沿岸の復旧のため三陸鉄道の敷設が重要であるという主旨で,同年7月に三陸鉄道株式会社の設立趣意書が提出されました。会社設立は却下されましたが,これが三陸縦貫鉄道構想のルーツと言われています。
 その後鉄道は,八戸線(昭和5年),山田線(昭和14年),大船渡線(昭和10年),気仙沼線(昭和32年)が開通しましたが,久慈・宮古間,釜石・盛間が残ってしまいました。

 ちなみに,釜石線全通(難関だった大橋トンネル貫通による足ヶ瀬・陸中大橋間の開通)は,昭和25年10月10日でした。

 三陸鉄道株式会社→http://www.sanrikutetsudou.com/

じぇじぇじぇ(‘jjj’)

 6月末の晴れた休日,ロケをやっているという情報があったので,あまちゃんに会いに久慈(ドラマでは北三陸市)に行きました。
 盛岡からは,東北自動車道を北上し,八戸道の九戸インターで県道42号に入り,戸呂(へろ)町口で国道281号に合流して東進すると,2時間ぐらいで着きます。
 至るところに,『久慈さ、いづでも こぉ~』の横断幕があります。皆さんもいつでも久慈に行きましょう。
 合流地点の下流に久慈渓流があります。紅葉の時期にはきれいな流れを見ることができます。

あまちゃんの横断幕

久慈渓流

ロケ地「小袖海岸」へ

 目指すロケ地は,小袖海岸(ドラマでは袖ヶ浜海岸)です。土日・祝日は,マイカーの通行規制があり,海岸までは,臨時バスが運行されています(30分程度)。車は,合同庁舎や市役所などの「臨時駐車場」に止められます。
 駐車場やバスの運行は,久慈市観光物産協会→http://kuji-kankou.com/のページで確認しましょう。
 この日は,観光客がいっぱいで,バス車内も混みました。でも,立っていた方が海岸や太平洋がよく見えます。
 狭い海岸道路を通りぬけ小袖漁港(ドラマでは袖ヶ浜漁港)に近づくと,あまちゃんが毎朝走っている防波堤と白灯台が見えてきます。

商店街にはポスターがいっぱい

小袖海岸行きのバス車内

小袖海岸のつりがね洞

防波堤と白灯台

ここが,ロケ現場です

 「小袖海岸」のバス停で降りると,カスリの半てんを着た女性が小袖漁港(ドラマでは袖ヶ浜漁港)までガイドしてくれました。
 ロケ現場の小袖地区(ドラマでは袖ヶ浜集落)は,収録が終わり,セットにはブルーシートがかけられていました。
 漁港や海女センターまでは,少し歩きます。

ロケ地:小袖地区

ロケ地ガイド1

ロケ地ガイド2

海女センター方面

休憩所も満席

まめぶ汁売ってます

 漁港には休憩所があり,まめぶ汁も売っていました。「豆」でも入っているのかなと思いながら食べてみると,小さなだんごの中にクルミ黒蜜が入っており,汁の塩気とだんごの中の蜜の甘みが口の中で大激論しているような味でした(右の写真は,まめぶ汁と海鮮焼きそば(味見したので少なくなりました))。

 1時間ほど,あまちゃんのドラマを思い出しながら漁港内を探索し,ロケ現場を後にしました。
 帰りのバスは,2台来てくれましたが,やはり満員でした。

あまちゃんが夏バッパに海に落とされた現場「何すんだこのババア」(後ろは夫婦岩)

あまちゃんがウニを捕った現場(『北限の海女』の素潜り実演場所)

小袖漁港(夫婦岩付近から)

岩礁に囲まれた天然プール

 —パート2(北三陸鉄道編)につづく—

鵜の巣断崖

 先の休日,天気が良かったので田野畑村の鵜の巣断崖に行ってきました。

さわやかな初夏の遊歩道

 鵜の巣断崖は,高さが150mもあり,中腹にウミウの巣があることから名付けられたそうです。
 断崖の展望台からは周辺の隆起海岸の連なりと,その足下に打ち寄せる雄大な太平洋の白波を展望することができます。
 鵜の巣断崖には,田野畑村の南端の国道45号線の旧道を通り,槙木沢で海岸方面に向かいます。
 交差点から2.5Kmぐらいのところに駐車場があり,松の大木に囲まれた自然美を見ながら20分ぐらい歩くと展望台に着きます。
 駐車場からは,北側に進む遊歩道があり,断崖下の海岸を散策することができます。
 (駐車場の案内板より)
 宮古以北の断崖は,地盤の隆起により発達した海岸段丘で,陸中海岸国立公園の一部ですが,リアス海岸ではありませんのでご注意を…。

北側の断崖

太平洋

南側の断崖

道の駅「いわいずみ」
 盛岡から鵜の巣断崖までは,岩泉経由の国道455号線小本街道を通ります。
 岩泉の町を過ぎて途中に「道の駅いわいずみ」があります。
 岩泉町は牧畜が盛んで,岩泉牛乳や岩泉ヨーグルトが県内あちこちのスーパーでも販売されています。
 今回は,短角牛コロッケと黒豚ミンチカツをみやげに買いました。

道の駅「いわいずみ」

コロッケとミンチカツ

まぼろしの「たのはたバーガー」
 鵜の巣断崖から国道45号線を北上し,田野畑村役場に向かう途中に思惟大橋があります。
 思惟大橋は,「橋は物や人を渡すばかりでなく,心も運ぶもの」であり,近くにある思惟の森にちなみ,心を渡すという意味を込めて名前が付けられました(展望台の案内板より)。
 橋のたもとに「道の駅たのはたパーク思惟大橋」があります。そのど真ん中に「思惟大橋レストハウス」がありますが,運悪く閉まっていました(金土日の昼時間の営業のようですが)。
 入口のガラス戸に「たのはたバーガー」のポスターが貼られてあり,鮭フライ,あいがもバーグ,あいがもソテーの3種類がありますが,いつか食べてみたいものです。
 産直プラザ思惟大橋では,アイガモチャーシューメンをいただきました。

思惟大橋

たのはたバーガーのポスター

復活した田老かりんとう
 国道45号線を南下すると,田老の町(被災しました)の手前に道の駅「たろう」があります。
 産直「やませの丘」に入ると,久しぶりに元祖田老名物「田老かりんとう」が売ってあり,「宮古の塩かりんとう」と一緒に買いました。
 このかりんとうは,以前連続して全国菓子大博覧会の金賞や会長賞を受賞した菓子で,被災前は田老の町に店舗があり,通るたびに買い求めていたものでした。震災で,店舗も工場もなくなり,しばらく休止していましたが,3月に復活していました。甘みを抑えたおいしいかりんとうです。

道の駅「たろう」と産直「やませの丘」

田中菓子補のかりんとう(左)と宮古の塩かりんとう

 海岸が輝く夏になりました。きれいな景色や,おいしいものがいっぱいあります。
 皆さんも沿岸部にお越しください。

道の駅情報はこちら
国土交通省東北地方整備局のページ→http://www.thr.mlit.go.jp/road/koutsu/roadstation/iwate/

ワカメのコスト削減策

548975_427796157316210_1582845433_n今の三陸は養殖ワカメの水揚げのピークです。
漁港ではワカメのボイル釜がたくさん見られます。
我々はこのボイル釜の熱エネルギーの省エネ化の研究を進めています。
研究といっても難しい話ではなく、まずFRP製のボイル釜に断熱材を張ることから進めます。
漁師さんは今までのやり方をなかなか変えないので、どれくらいコストが削減するか実際に研究所の中でお湯を沸かして灯油の消費量を測定をしてみます。
1年間で〇万円も得することが分かれば、漁師さんの皆さんにも普及できると思います。