水産加工業 車座研究会in 宮古

東京海洋大学鈴木教授による講演

1月21日(月)に宮古市役所6階大ホールで「水産加工業 車座研究会in 宮古」が開催されました。
岩手大学,東京海洋大学及び北里大学の3大学では,三陸水産業と地域の持続的発展に寄与することを目的に連携協定を締結し,「三陸水産研究教育拠点形成事業」を実施しています。
この研究会は,「水産新素材・加工技術・加工設備開発班」による取組の一つで,3大学が持っている研究シーズを紹介し,水産加工業者のニーズとのマッチングを図り,新たな商品の開発や,販路拡大につなげることを目的としたものです。

岩手大学三浦教授による講演

これまで釜石市で2回開催していましたが,今回は,宮古市及び近郊市町村の水産加工業者等を対象に計画したもので,洋野町など県北沿岸各地から広く多数の参加がありました。
復興・再生にかける皆さんの熱意が感じれらました。
研究会は,東京海洋大学海洋科学技術研究科 研究院海洋科学系の鈴木徹教授及び岩手大学農学部の三浦靖教授から,それぞれ「水産物の冷凍冷蔵技術について」及び「今日の一円、明日の百円、明後日の一万円構想」の講演のあと,東京海洋大学産学・地域連携推進機構リサーチ・アドミニストレータの前田敦子弁理士から「東京海洋大学の持つ水産加工の知的財産とその活用法」について報告があり,引き続き各大学から「震災復興のための研究開発シーズの紹介」の報告がありました。
参加者らは,新しい冷凍技術や乾燥技術について興味を持ち,熱心に聴講していました。
質疑応答では,塩蔵したものの塩抜きの仕方,原料の魚の洗浄やうろこの取り方など,実際に作業をする上で疑問に思っていたことなどたくさんの質問があり,予定の時間をオーバーする活発な研究会となりました。

講演や報告を熱心に聴講する参加者

質問に答える東京海洋大学鈴木教授

アンケートの回答にもありましたが,被災地では時間がなく,待ったなしの状況であり,現場に合った具体的に利用できる,産業に結びつくような研究成果が望まれていることが実感されました。