釜石の大畑に「不動の滝」があります。
遠野方面から国道283号線を東に進み,老人福祉センター「滝の家」と甲子子育て支援センターの入口看板から右折して,不動橋を渡ってすぐの所にあり,滝に向かう遊歩道とセンター方面の上り坂とに道が分かれます。国道からの入口もわかりにくいので,慣れないうちはよく通り過ぎてしまいました。
20年ほど前に台風による大雨で滝が崩落したと思っていましたが,大きな崩壊ではなかったみたいで,久しぶりに来てみると(かなり迷いましたが),以前と同じように残っていました。「名勝不動の滝」の石碑は,昭和62年3月建立となっていますので,たぶんこの台風のあとに護岸など整備されたのではないでしょうか。
小学校も高学年になると活動範囲が広くなり,夏場に,近所の子ら(釜石製鐵所の社宅に住んでいた)と遊びに来たものでした。当時は護岸もされていなかったので,滝つぼの2段目が今よりも広くなっており,一緒に行った子の一人が急に服を脱ぎだし,人目もはばかることなく,すっぽんぽんで泳ぎ出しました。無邪気なころでした。
近所の子らは,親がほかの製鐵所に転勤したため,みんな名古屋や九州などに転校して行きました。残された者も,学年が進むにつれて,外の世界を意識するようになりました。
滝の上は,大分前から「福祉の森」という公園になっており,春は桜,秋は紅葉と,家族連れで遊びに来る場所でした。
森の入口に戻り,木々をよく見ると,赤や青のテープが巻かれ,杭も打ち込まれていました。
近くには,こんな表示もありました。
ここ一帯には,釜石花巻道路の橋脚が立つようです。幼なじみがいなくなり,ふるさとの景色が変わってゆくことは,とても残念なことです。
果たして,滝は大丈夫でしょうか。