自転車に乗って

電動アシスト自転車

 今日は,風もなく,気温が穏やかでした。午後2時から釜石地域の会議がありますが,自転車に乗って,行ってみることにしました。
 自転車は,釜石サテライトに配備されている電動アシスト付き自転車です。折りたたみ式なのでちょっと小型ですが,ペダルを少し踏んだけでぐんぐん進んで行きますので,楽ちんです。
 早春の風を気持ちよく受けて,久しぶり(40年ぶり)に鈴子町から中妻町,上中島町を自転車で走りました。

釜石地区合同庁舎周辺の地図
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槻の木鼻に現れたニホンカモシカ(カオシロと命名)

カモシカを見る
 新町の釜石地区合同庁舎には予定より早く到着したので,周辺を歩いてみました。
 向かいの山の斜面を注視すると,天然記念物のニホンカモシカが食事に来ていました。ニホンカモシカを初めて見たのは中学校2年の今ごろ,同級生と社宅近くの山を探検していた時で,「ここに来てはいけない」という声が聞こえたような気がして,怖かった覚えがあります。
 
 

小川川に架かる七ノ橋と槻の木鼻(左)


槻の木鼻
 合同庁舎の西側には,甲子川の支流の小川川(こがわがわ)が流れ,「七の橋」が架かっています。橋を渡って東側を撮影しました。
 左手の山は「槻の木鼻」と呼ばれ,その昔,西側の甲子村と東側の釜石村との境になっていました。
 「鼻」は,沢と沢の間の山が突き出たところの名前で,リアス海岸の「入り江」と「岬」と同じ地形をしています(フラクタル地形)。釜石には「鼻」と呼ばれる地名が他にもあり,上中島町の鼻は,「永出鼻」なそうです。鉄道と国道を通すため,ほとんどの鼻の先が削られています。

五の橋公園で野球の練習

五の橋
 会議が終わり,鈴子町の手前の「五の橋」に来ました。
 この橋と先ほどの「七の橋」の間のどこかに「六の橋」があるはずです。
 この橋のたもとの大渡川河川敷では,野球の練習をしている人たちがいました。釜石はもうキャンプインの季節です。

 七の橋から五の橋までの地域は,製鐵所が来る前は甲子川の氾濫域でしたが,製鐵所が来てから,ノロを埋め立てたりして整地し,社宅などの用地になったところです(小川町や小佐野から松倉までも同様ですが)。
 上中島町には,120棟ほどの6軒長屋,課長アパート,独身寮,5円で入れる共同浴場,何でも売っている「購買部」(のちの共栄),米や炭などの配給所,市役所の分所,たびたび往診に来てもらった小泉病院などがありました。まだ残っているアパートもありますが,ほとんどが,変わったり,なくなったりしてしまいました。

参考資料:釜石市文化財調査報告書第15集歴史の道「甲子道と小川新道」(昭和63年釜石市教育委員会発行)