マイクロスケール化学実験講習会が開催されました

講師の東北大学医療技術短期大学部名誉教授荻野和子先生

講師の東北大学医療技術短期大学部名誉教授荻野和子先生

釜石サテライトのある釜石市教育センターで,1月26日(土),日本化学会東北支部の主催する「マイクロスケール化学実験講習会」が開催されました。
この講習会は,実験器具等の不足している被災地で勉強している子供達にも化学実験を体験する機会を増やすことを目的とし,主に中学校の理科の教師を対象に,公益社団法人日本化学会が東日本大震災被災者支援事業の一環として実施するものです。岩手大学も教育支援活動の一環として共催しております。

さあ,実験開始

さあ,実験開始

マイクロスケール化学実験とは,中学校で行われる化学の実験に必要な実験器具や薬品等がキットとして箱の中にそろって入っており,試験管やビーカーなどのガラス器具やスタンドなどを使わず,実験台も必要なく,手軽にできる実験です。
講習会には,釜石市を中心とした広い地域から多数の参加があり,東北大学医療技術短期大学部名誉教授荻野和子先生が指導に当たりました。

電気分解の実験では,9ボルトの乾電池をつないだだけで水素と酸素の混合気体が発生し,石けん液に通すとシャボンの泡ができます。泡に点火ライターの火を近づけると,大きな音を出して爆発します。大きな音で中学校の化学実験室と同じような歓声が上がりました。

この講習会を通じて,科学技術立国日本の将来を担う子供達が,等しく科学に興味を持つ機会を与えられますよう,期待したいと思います。

マイクロスケール化学実験キット

マイクロスケール化学実験キット

キットの中身

キットの中身

電池をつないだだけでできる電気分解(右に泡が発生)

電池をつないだだけでできる電気分解(右に泡が発生)

クエン酸を用いた電池の実験(電子オルゴールも鳴らせる)

マイクロスケール化学実験講習会フォーラム→http://science.icu.ac.jp/MCE/