唐丹の桜並木

 沿岸南部では,桜が満開になりました。
 釜石市南端の唐丹町には,昭和9年に植えられた見事な桜並木があります。

 昭和8年3月3日に起きた三陸大津波で当時の唐丹村も大きな被害を受けましたが,住民の不屈な復興意識は村の再建へと立ち上がりました。
 当時の村長柴琢治氏は,村の復興推進と同年12月23日に御生誕した明仁親王(現天皇陛下)の祝福も兼ね,住民の協力を求め,昭和9年春に記念事業として,将来に夢を託しながら桜の木を植樹しました。
 桜の木は,唐丹地区を南北に通る浜街道の全域にソメイヨシノを2000本,西東に流れる片岸川と熊野川にも800本余りが植えられました。
 この桜並木は,先人の偉業として今に語り継ぐもので,長い年月を重ね,道行く人々に大きな慰めと,先人の大きな勇気と努力を思い出させています。
(唐丹町本郷地区の案内板より)

 天気の良かった4月22日月曜日の昼に,テレビの放送局が道行く親子連れを撮影していました。

 近くの国道45号線の峠は「桜峠」と名付けられています。
 本郷地区から南に向かい「唐丹さくらトンネル」をぬけると,小白浜漁港です。
 

 未だに震災の爪痕が残っています。