アカモクの可能性

1239029_488817161214109_1946664684_n山田町で海藻アカモクに関する会議です。
アカモクに含まれるフコキサンチンという機能性物質によるダイエット効果を確認するための研究が進んでいます。
多くの人に集まってもらいましたが、地元の人は少なかったです。
どうも山田町でアカモクの話題を出しても盛り上がりません。
地元山田町でアカモクの利用が拡大することが一番の課題です。

水産加工業者車座研究会「通電加熱セミナー」

あいさつする阿部周一副センター長

7月11日木曜日,釜石サテライト及び岩手県水産技術センターで,「通電加熱セミナー」が開催されました。
このセミナーは,通電加熱技術の最新の事例を紹介し,公開実験を行うことによりこの技術を水産加工業にも普及させることを目的に,東京海洋大学の鈴木徹教授と福田裕特任教授(釜石サテライト常駐)が企画したもので,県内漁業協同組合関係者や県内水産流通加工業者並びに沿岸市町村や教育機関,県関係機関,いわて海洋研究コンソーシアム等県内外研究機関の担当者,総勢80名ほどが参加しました。

通電加熱技術とは,直接食品に電気を通すことで食品そのものが抵抗体となり,自ら熱発することを原理とするもので,省エネ,省コスト型の加熱技術として期待されています。
セミナーでは,福田特任教授ほか4名の講師から,通電加熱装置の開発やジュール加熱の基本原理,具体的な実用化技術などの紹介がありました。

セミナー終了後,鈴木教授から,水産加工実験室に設置されているマイナス70度Cまで急速冷凍できる「プログラムフリーザー」について説明があり,多くの方から「使ってみたい」との声が上がりました。

会場を隣接の岩手県水産技術センターに移動し,さまざまな通電加熱装置による公開実験が行われました。

「通電加熱技術の実用化」についての講演(福田特任教授)

プログラムフリーザー(水産加工実験室)

セミナーの内容

  1. 水産食品用の通電加熱装置の開発(株フロンティアエンジニアリング 星野 貴)
  2. 通電加熱による身溶けしない冷凍ウニおよび消費期限の長い醤油イクラの開発(岩手県水産技術センター 上田智広)
  3. 通電加熱による色鮮やか海藻食品およびソフトなイカ珍味食品の開発(北海道工業技術センター 吉岡武也)
  4. 通電加熱による美味しい干物製品の開発(水産大学校 福島英登)
  5. 通電加熱による美味しい乾燥ナマコ、シラス干し、カツオ節の開発(東京海洋大学 福田裕)

公開実験(場所:岩手県水産技術センター)の様子

バッチ式通電装置による生ウニの加熱実験

圧延ローラー式通電加熱装置によるイカダルマの加熱伸展試験

パイプ式通電加熱装置による魚肉の加熱実験

ローラー・コンベア式通電連続装置による魚肉の加熱結着実験

通電加熱処理された生ウニの試食がありましたが,おいしさに変わりありませんでした。

釜石湾漁協女性部視察報告会

視察の様子(3月14日)

7月2日(火),釜石サテライトセミナー室で,釜石湾漁協による大洗町漁協の視察会の結果報告会が開催されました。
この視察会は,昨年度末(平成25年3月14日,15日)に,岩手大学が釜石湾漁業協同組合及び釜石市と共催して行ったもので,釜石における「水産業の6次産業化」,「魚のまち」としての復興,釜石産水産物を食材とした料理の創作,漁業集落の再興など釜石市の水産業の復興の重点施策に向けたアプローチの契機とすることを目的にしたものです。
視察会には,釜石湾漁業協同組合女性部の8名のほか,釜石市から担当職員2名,岩手大学からマーケティング班の対馬教授,釜石サテライトの田村プロジェクトマネージャーが参加し,大洗町漁協女性部との意見交換会,同女性部が立ち上げ運営している「かあちゃんの店」の施設見学,水産庁や全漁連(全国漁業協同組合連合会)の視察を行いました。

報告会の様子(30人ほどが参加しました)

報告会では,釜石市の担当者から視察の経緯や主旨,結果概要の報告と平成25年度実施予定の連携事業の主旨や展望等の紹介,女性部参加者から大洗町漁協女性部のパワーに圧倒されたこと,町や漁協本体からの支援や理解・協力があること,今後も岩手大学と連携し釜石の特長を生かして行きたいなどの感想が報告されました。
田村コーディネーターからは,大洗町漁協にできて釜石にできないことはない,今が新しいものを作っていくチャンスであり,大学としても連携を強めていきたいとのまとめがありました。

報告する釜石湾漁協の参加者

平成25年度連携事業の概要説明

セミナー「水産物の高付加価値化に向けて~調理と加工~」

講演する三浦センター長

最後に,三陸水産研究センター長の三浦教授から,「水産物の高付加価値化に向けて~調理と加工~」という演題で講義があり,「全員参加にこだわらず,『この指止まれ』で集まった者でやりましょう」,「失敗を恐れず,失敗も貴重な経験」などの話を交えながら,今年度に実施する加工や調理の実習の具体的な内容の説明がありました。

最初は,大洗町漁協と同じようにはできないなど消極的な考え方が多かったのですが,三浦センター長の話を聴いて,「水産業における釜石らしさの追求」,「『魚のまち』としての復興に向けた『釜石モデル』の検証」というテーマを掲げている連携事業に皆さんが参加してみようという気持ちになったようです。

報告会終了後,市内の某所で懇親会がありましたが,かなり盛り上がった会だったとのことです。